労務管理に役立つ情報

解雇について

従業員を解雇する時は

 ・少なくとも解雇日の30日前までに本人に予告するか

 ・30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う

このどちらかを満たさなければなりません。

30日前とは、例えば11月30日付で解雇する場合は、10月31日になります。30日の計算の仕方は、解雇予告をした日は含めず、翌日から計算します。この例でいいますと、11月1日から11月30日の30日間で30日と計算されます。11月30日は通常通り働いてもらうことになります。


解雇予告手当は、よく「給料の1ヵ月分」という言い方がされていますが、法律的には平均賃金の30日分となっています。よって、給料の1ヵ月分よりは若干少なくなります。(多く支払うことは問題ありません。)

 ◎平均賃金の計算方法

    直近3ヵ月の給料の合計÷その期間の暦日数

30日前に解雇予告して1ヵ月分の最後の給料を支払うよりは解雇予告手当を支払って、今日付けで辞めてもらったほうが、金銭負担は少なくなります。(ただし、直近3ヵ月に2月は入る場合は除く。)


また、解雇予告には、○日前に解雇予告をして、(30-○)日分の解雇予告手当を支払うという方法もあります。例えば、15日前に解雇予告をして、15日分の解雇予告手当を支払うという方法です。この方法で11月15日付で解雇するためには、10月31日に解雇予告をし、15日分の解雇予告手当を支払えばOKとなります。


解雇予告手当は、即日解雇の場合は、その解雇予告時に支払わなければなりません。解雇予告と解雇予告手当を併用する方法の場合は、解雇日までに支払うことになります。


労働基準監督署で認定を受けることで、お金を全く支払わずに即時解雇することが可能です。

認定が認められる事由として

 ・天災事変その他やむを得ない事由により、事業の継続が不可能となった場合

 ・労働者の責めに帰すべき事由に基づいて解雇する場合

に該当することが必要です。

前者の例は、会社が火事で燃え、事業が出来なくなったしまったなど。後者の例は、従業員が2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない、などが挙げられます。


認定は、会社が必要書類を提出し、会社および本人の事情聴取を経た上で判断されます。しかし、結果が分かるまでに、期間が2週間程かかるため、あまり利用されていないのが実情です。

 

試用期間について

試用期間中の解雇は、自由に出来るという認識は間違いです。試用期間中の従業員を解雇する場合でも、入社して14日を超えていれば解雇予告が必要になります。試用期間中の従業員には、解雇予告は必要ないという認識も間違いです。

3ヵ月前後の試用期間を設けていることが多いと思いますが、試用期間中であっても、14日を超えていれば、正式採用後の正社員を解雇する場合と同様に解雇予告が必要です。

もちろん、入社して14日以下であれば、解雇予告なしに即日解雇することも可能です。


試用期間中の解雇であっても、解雇に該当するような客観的で合理的な理由が存在しなければ、解雇は無効となります。客観的で合理的な理由というのは、個別の事案ごとに判断することになりますが、正式採用後の正社員を解雇するよりは、解雇が有効とされる範囲は広いと解されています。

試用期間中の解雇理由として考えられるのは

 ・仕事の能力が足りない。

 ・勤務態度が悪い。

 ・遅刻、欠勤等が多い。   などが多いと思います。

どの理由についても、裁判等では、会社・上司が十分な指導・教育等を行っても、改善される見込みがない(改善が難しい)と、誰が見ても判断できるまで手を尽くすことが求められます。そこまでしないと、解雇が無効と判断される可能性が高くなります。

ただ、試用期間中の解雇は仕方がない、と認識している労働者が多いのは事実ですので、裁判等の争い事になる確率は、正式採用後の場合よりは低いです。


争いにならないようにするには、

 ・採用してもに本採用にならないこともある旨を、面接時に話しておく。 

 ・本採用にならないケースを文書で交付しておく。もしくは、就業規則に記載しておき就業規則を見せる。

 ・注意、指導、教育については、その内容を文書に残しておく。本人にも文書を交付しておく。争いになった場合の証拠になる。

 ・解雇ではなく、退職してくれないかと、まずは説得してみる。

  きちんと話をして合意の上で退職してもらうことで、争いになる可能性はかなり低くなる

 ・就業規則に規定があれば、試用期間を延長してみる。

  本採用するかどうか微妙な場合は、試用期間を延長して、注意、指導、教育を繰り返し行ってみる。

  また、本採用するかどうか微妙な場合は、解雇してしまうというのも一つの考え方です。

  なぜなら、試用期間中の解雇の方が、解雇理由が広く認められるからです。

これらを行うことで、争いになっても会社に有利に解決できますし、争いになるリスクも低くなります。


正社員として採用することを前提にして、まず3ヵ月等の期間雇用として採用し、期間中に正社員として不適格であれば期間満了をもって辞めてもらい、問題がなければ本採用する、という形をとっているケースが見受けられます。しかし、最高裁はこのような期間雇用は、その趣旨・目的が労者の適正を見るためのものであるときは、その期間は雇用期間ではなく試用期間であると判断していますので、形式的には期間満了により辞めてもらった場合であっても、裁判等になれば、負けしまうリスクはありますので、注意が必要です。

メールでのお問合せ

松田博史社会保険労務士事務所
〒453-0055
名古屋市中村区香取町2-27 旭ハウス202
TEL.052-411-1004
FAX.052-411-1004
 営業時間  月~金 9:00~18:00
※営業時間外や休日でも対応します。

◆対応エリア◆

名古屋市、あま市、海部郡、清須市、稲沢市、北名古屋市、岩倉市、他愛知県西部

お知らせ

2017/11/29  

労務管理に役立つ情報5に記事を追加しました。

法改正情報に記事を追加しました。

2017/6/26  

労務管理に役立つ情報5を追加しました。

2017/4/12  

トップページにテーマ別業務案内を追加しました。